今年の長い残暑も終わり、ようやく涼しくなってきました。
秋の気配も深まるこの時期になると、旅行に行きたくてウズウズしてきてしまうのが例年お決まりのパターン。
今年も紅葉が見たい、雪をかぶった富士山も見たいということで、11月の3連休、母と成人した娘と息子を誘って総勢4名、三世代での山中湖&河口湖旅行に行くことに決定。
普段は働いている娘と私。3連休であれば、前半2日間で旅行をしても1日ゆっくり休めるという算段です。
そうはいっても80代の母を連れての旅行、なるべく体力的に負担なく回りたいということで、唯一運転ができる息子に、現地での車の運転をお願いすることにしました。
3連休は渋滞が予想されるので、行きは特急「富士回遊」で。新宿から河口湖まで最速1時間53分で到着するという素晴らしい特急ですが、1日3往復しかないので早めの予約が必須です。
1日目
新宿から特急「富士回遊」で富士山駅に向かいます。
さすがの3連休、列車内は満員で指定席の車両も立っている人で身動きが取れない混雑ぶり。特に外国人の方が多いです。
甲州ほうとう小作山中湖店
富士山駅で下車してレンタカーを借り、山中湖のほうとうの店「小作」に向かいます。この時期のほうとうの店はどこも混雑。入り口にある予約表に名前と人数を記入して待つ方式。1時間ほどで中に入ることができました。
ここのほうとうは全て大きなしっとりしたかぼちゃが入っているのが特徴。ゴロゴロと大きい具がたっぷりはいっていて麺もモチモチ。つゆのお味も優しく具にしっかり染み渡っていて、麺とよく絡んでいます。和風建築の広い店内の座敷にテーブルが並び、座布団に座っていただく方式で隣席との間隔もきちんととられているので小さいお子さん連れにもオススメ。筆者のイチオシのお店です。
忍野八海
お腹も満足したら、車でほど近い天然記念物である「忍野八海」に向かいましょう。こちらは富士山の伏流水の湧水池が点在する風光明媚な観光地。一つの大きな池が、富士山の火山活動により池が涸れ、このように点在するようになったそうです。
パンフレットやガイドブックで見て、静かでひっそりした景観を思い浮かべていましたが、思いのほか賑やか。アジア系の外国人観光客も多く、お土産店ではお饅頭や焼き栗、山梨県の特産物が並び、忍野の名産の蕎麦も楽しめます。
富士山を背景に藁葺きの屋根の家や水車などが点在する日本の原風景が広がり、特にこの時期は綺麗な湧水の池に色彩鮮やかに紅葉した木々が映りこみ絶景が広がります。池の周りの豊かな自然のなか日本古来の造りの家屋の土産物店やお食事処の並ぶ風景も風情があり素晴らしく、池それぞれにも違った趣があるので、時間が許せば全て回りたいですね。八つの池全て回るとおよそ1時間半くらいで回れます。
特におすすめなのは湧池。底が見えずコバルトブルーの深い池で、鯉が泳ぎ、周りの景色が鏡のように写り込んでいます。神秘的で別世界へ引き込まれるような感覚はいつまで眺めていても飽きないでしょう。必見です。
夕焼けの渚・紅葉祭り
毎年山中湖で開かれる紅葉祭り。夕方からはライトアップされますが、駐車場はどこも満車で、なかなか空きませんが、30分ほど待機して運良く空いて駐車できたのは非常にラッキーでした。
この日は結構冷えていましたが、焚き火で焼いたマシュマロなどがいただけたり温かいお料理の屋台が並んでいてとっても美味しそうでした。この後ホテルのコース料理を予約しているので、残念ながらここは我慢。息子が食事のあとに来れば色々食べれたのにと恨めしそう。
今年は紅葉が遅れていると聞いていたので心配していましたが、ちょうどいい色づき具合。紅葉祭りをしている公園は結構広くて見どころ豊富です。しかも樹齢の高い木が多く、見上げると空が見えないほど赤から緑までの素晴らしいグラデーションの饗宴が広がり圧巻です。ただ足元は整備されているわけではなく自然の起伏そのままなので、転ばないように注意して楽しみましょう。
ちょうどこの時は紅葉祭りの会場のすぐ隣でチームラボ山中湖Walk,Walk,Walkを開催していたので、こちらも鑑賞していくことに。待ち時間は20分くらいだったでしょうか。歩きながら鑑賞するスタイルなので、進みは遅くなく思ったり早く入場できました。
この後は、山中湖に戻り、ホテルで夕食をいただき、一つの部屋に集合してお決まりのトランプ大会、そして昼に買ったお土産を早速試飲と試食をして結局就寝は12時頃に。
2日目
ホテルで朝食をいただいたら、出発の前に山中湖畔を散歩することに。
朝は霧で真っ白だったのですが、8時くらいになるとご覧の通り雪をかぶった富士山が綺麗にお目見え。そして嬉しいのはこの時期になると白鳥が越冬のため飛来しているのです。昨日は姿が見えなかったので実はがっかりしていたのですが今日は5羽ほど湖畔に上がってのんびりしている優美な姿をすぐ近くで見ることができました。驚かさないようにそっと近づけば、警戒されずすぐ近くで観察できます。
この後は河口湖に車で向かい、娘の大好きなダヤンという猫の絵で有名な木の花美術館に向かいます。
木の花美術館
木の花美術館は作家池田あきこさんの描く「わちふぃーるど」という架空の世界のストーリーを描いた世界観を楽しめる美術館です。わちふぃーるどとは動物や妖精、魔族や風などがゆったりと暮らす世界なのですが、その中心となるキャララクターの猫のダヤンの表情がなんともチャーミングなのです。
飾られている絵も素敵ですが、ショップにはダヤンのとても素敵でオシャレなグッズがいっぱい。壁に飾るものから、食器やカバンやエコバックや時計まで。目移りしてしまいます。
そのすぐ隣にはオルソンさんのイチゴというレストランがあり、いちごパフェが美味しそうだったのですが、お昼時だったのでランチをいただきました。
音楽と森の美術館
わちふぃーるどの世界観にどっぷり使った後はすぐ近くの音楽と森の美術館に向かいます。
こちらでは貴重なオルゴールの自動演奏や音楽ショー、イベントなどを楽しむことができます。ショーは日に何回かあるので、到着したらショーの時間をチェックして回るといいでしょう。
ちょうどオルゴールの自動演奏とオペラ歌手の共演のショーの時間でしたので鑑賞しました。なんとこのオペラ歌手はソプラノ、アルト、テノール、バリトン全てで歌うことができるそうで、ショーの時間によって違う歌声が楽しめるんです。そして貴重なオルゴールの自動演奏との共演は圧巻でした。
次に鑑賞したのはサンドアートのショー。このショーはピアノとオペラに合わせてサンドアーティストの方が手で砂を素早く動かしかぐや姫の世界観を再現して非常にスピーディに次々と見事に絵を完成させていきます。こちらは素晴らしいの一言で感動ものです。
庭では大道芸のようなショーを開催。このショーは観客の方も巻き込んで、皆で踊ったり笑ったりと大変愉快なショーなのですが、実はこの方オペラ歌手だったんです。最後にソプラノで美声を披露、素敵な歌声でした。
土日(ハイシーズン以外)の入場料は大人2,100円と少し高いですが、ショーの出演者のレベルが高いので納得です。
近くで紅葉祭りを開催していましたが、山中湖で堪能してきたので、こちらには寄らず帰ることにしたはずなのですが。。
御殿場プレミアムアウトレット
遊び足りない体力底なしの20代の子供達の要望でバスで御殿場に向かい御殿場プレミアムアウトレットに寄って帰ることに。3連休で人出が多いこともあって、バスは渋滞、到着したのは閉店1時間前の午後7時。
ご当地グルメの浜松餃子と富士宮焼きそばをいただきました。
もっちりした太めの麺で美味しかったです。
その後電車で帰り結局東京の家に着いたのは午後11時頃。80代の母には少々ハードな旅となりました。
3世代で行くにはちょっとスケジュールが多めの行程だったかもしれません。山中湖、河口湖は都心から2時間足らずで行くことができるうえ、紅葉の時期は富士山と紅葉の共演による絶景が見られるのでおすすめです。よろしければ参考にしてくださいね。